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つながりを大切に。TikTokでは押し売りではなく「好感」が人気の最重要事項!

マーケティング担当者

企業アカウントは宣伝色が強くなってしまいそうだけど、実際TikTokではどんな企業アカウントが人気なのかな?

ライター

アカウントを運用していくにあたって、どんな人に見てもらいたいか想像しながら投稿内容を考えると良いと思います。

投稿が気に入れば長期的なファンになってもらえる可能性もあるので、急いで宣伝をするよりはまずは好きになってもらうことを重視しましょう。

TikTokで人気の企業アカウントは、「オシャレ」「スタイリッシュ」「憧れ」というよりも、より身近な存在の「好感」が人気の傾向にあります。

運用アカウントでは商品やサービス、ブランドの宣伝をしたい思いはありますが、企業側の言いたいことばかりを言うアカウントではユーザーが抵抗感をもってしまうことも

逆に一見何の関係も無いような動画が、ユーザーの心を掴むキッカケになったりするものです。

今回は人気のTikTok企業アカウントの中でも、「好感」が大きな影響を与えているアカウントをご紹介します。

大京警備保障てゃ

TikTokで人気の企業アカウントとして1番有名とも言える「大京警備保障てゃ」は、大京警備保障株式会社という警備会社が運用するTikTokアカウントです。

フォロワー数は37万人を越え、TikTokを始める企業が参考事例としてまず最初に目にするアカウントでは無いでしょうか

警備会社というと少し近寄りがたいイメージがありますが、大京警備保障のアカウントで投稿されているのはそんなイメージを払拭するような「面白いおじさんたち」。それも社長や部長、課長が踊ったり甘いものを食べたり、様々なことにチャレンジしている動画が数多く投稿されています。

https://www.tiktok.com/@dkykeibi_tokyo/video/6966186064893447426?is_copy_url=0&is_from_webapp=v1&sender_device=pc&sender_web_id=6917850651087996417

「企業の偉い人」のイメージといえば厳しそうだったり偉そうだったり、若い人たちにとっては苦手意識をもつ人も少なくない中で、大京警備保障の40~50代のおじさんたちは気さくでかわいらしく、社内の雰囲気も和気あいあいとしているのが伝わってきます。

実際の業務に関する投稿はほとんどありませんが、動画から伝わってくる人柄に好感をもち、多くの若者が『こんな会社で働きたい』『こんな上司と仕事がしたい』という思いから求人のお問い合わせが増え、今では求人広告を出していたときよりも高い確率で採用につながっているそうです。

三和交通@TAXI会社

こちらのアカウントも「かわいいおじさん」が人気になった例です。

タクシー・ハイヤー営業を取り扱う企業である三和交通のアカウントでは、TikTokを通じて高齢化が進むタクシー業界で若い人たちの採用が活発になっています

50代の部長と係長が一発勝負で挑むダンス動画は、絶妙な完成度で話題となり、フォロワー数12万人以上の人気アカウントに成長しました

@sanwakotsu

タクシー会社のおじさんがKaraさんのMr TAXIを踊ってみましたが、私も踊れてませんが相方何時も以上にずれていきます。一人づつでもやってみようかなー(笑)#韓国懐メロ#TikTok #三和交通 #踊るおじさん #毎日tiktok #kara #Mr taxi

♬ MR.TAXI – Korean Version – Girls’ Generation

今では街を歩いていると女子中高生から『TiKTokの方ですよね? 写真撮ってください』と言われることもあるそうです。

TikTokといえばダンス動画が代表的なコンテンツですが、そのほとんどが「かっこいい」「かわいい」ものです。

そういった中で、 三和交通のダンス動画は「一生懸命さ」「ユーモア」が若い人たちの心を掴んだのではないでしょうか。

三和交通では心霊スポットツアー、ロボットタクシーなどのユニークな企画を打ち出しているタクシー会社でもあるので、TikTokでの反響は企画の認知度アップにもつながっています。

#ざっきーとゆってぃー

こちらは通信事業者の代理店であるアロージャパンで採用担当をしている2人が投稿しているアカウントで、フォロワー数が約60万人とかなりの数字になっています

投稿動画はシリーズものもあり「先輩にタメ口使ってみた」「〇〇で出勤してみた」など、どの投稿も多くのいいねがついています。

中でも「アラジンのジーニーで出勤してみた」はそのインパクトで大きな話題となり、62万いいねを越えています

@zakkyyutty

こんな後輩は嫌だ。出勤シリーズみんなのコメントから生まれたりするのでどしどしコメントしてね😊#バズりたい会社#ざっきーとゆってぃー#出勤シリーズ

♬ オリジナル楽曲 – #ざっきーとゆってぃー – #ざっきーとゆってぃー

2人は先輩後輩の関係でありながら、「仕掛ける後輩」と「笑いながら優しくツッコミを入れる先輩」という掛け合わせが、仲の良さを表しています。

人間関係に悩みをもつ人たちから圧倒的な支持を受けていて、コメント欄でも「うらやましい」といったコメントが書き込まれています。

楽しそうな動画を見たユーザーは自然と『普段からしっかり仕事をこなしているからこそ、こういった遊びもできるんだ』と想像を膨らませていて、2人の動画が企業のイメージ向上につながり、自社のインターン告知や就活生へのアドバイスなども投稿に織り交ぜながら、TikTokを採用活動に活かしています。

焼鳥どん日垣兄弟

焼鳥どん日垣兄弟は、都内に3店舗を構える「焼鳥どん」が運用しているアカウントで、投稿内容は「飲食店あるある」など、どれも声を出して笑ってしまうような面白いネタばかりです。

TikTokに力を入れるようになったキッカケは、新型コロナウィルスの感染拡大防止策として飲食店の時短営業要請がでたことからだそうで、スタッフが抱えたストレスを発散させたい思いでモノマネをしていたものを投稿して、そこから「飲食店あるある」なども投稿したところ反響が増えていったということです。

今ではフォロワー数は約17万人まで増え、各店舗に1日平均5名はTikTokを見た方が来店されるそうです。

「飲食店あるある」はスタッフとお客さんとのやりとりの他にも、スタッフ同士の会話ネタ、シフト組みなど業務に関連することもあり、現場の様子が想像できるのも良いところ。

集客面でだけではなく、アルバイトの採用もTikTok経由で行っているといいます。

飲食店のアルバイトはたくさんありますが、求人情報に載っている知らないお店よりも、よく見る楽しそうなお店の方が働いてみたいと思いますよね。

ここまで紹介したのは、「面白そうな会社(お店)」「優しそうな人柄」「理想的な人間関係」が好感ポイントでしたが、次にご紹介するのは独特のセンスでファンを獲得した例です。

ほっともっと

日本全国に店舗を展開する持ち帰り弁当のチェーン店ほっともっとが運用するTikTokアカウントは、動画に出てくるのは人ではなく「お弁当」。

有名企業の堅苦しさは無く、むしろ遊び心があり過ぎて少し心配になってしまうほどです。

過去には、黒い背景に白い文字で「この動画についたいいねの数だけ 次回の動画で流れます」と書かれ、テンションが高めの音源に合わせてエビフライが流れていくという投稿に24,500ものいいねがつき、予告通り次の投稿で24,500個のエビフライが流れていくという動画がアップされました

いいねとともにコメントでも盛り上がりを見せ、「アジフライ混ざってます。やり直し」「目が目が目がァァァァァァァ」などツッコミを入れるユーザーのコメントも。

投稿を「見て楽しむ」というのはもちろんですが、「コメントで参加して楽しむ」「なんだか応援したくなってしまう」というものアカウントへの好感のキッカケになるのではないでしょうか。

ロート製薬【公式】

有名企業の公式アカウントで個性を発揮しているものとして、ロート製薬も代表的なアカウントです。

自社商品のPRもしっかりと発信しながら、公式Vtuberに「根羽清ココロ」を採用し、歌ってみた動画としてTikTokでも大人気の楽曲「シル・ヴ・プレジデント」をアップしています。

この投稿は商品の宣伝などは全く無いのですが、これまでロート製薬に興味をもっていなかった層の心を掴み、コメント欄でも「ロート製薬って心の薬もだしてくれるんだ・・・」「この子、推せる・・・」など盛り上がっています

有名企業は知名度があると同時に、ある程度企業イメージが固まってしまい、これまでとは異なる層に上手く接するのが難しいところもあります。

TikTokは新しいSNSで新しいことにチャレンジできるからこそ、これまでとは異なるアプローチ方法でファンを獲得していける可能性があるのではないでしょうか

あまり関わりを持たなかったものとして、世代の影響が大きいものもあります。TikTokの利用者層で多い10~20代に新たにアプローチを広げているアカウントもあります。

日本相撲協会公式

日本相撲協会が公式で運用しているアカウントでは、現役のお相撲さんが動画に登場します。

ノリノリの楽曲に合わせながら相撲の解説をする動画や、土俵が出来上がっていく様子を撮影した動画の他に、巡業の移動の様子などお相撲さんの日常を垣間見ることができる動画もあります。

10~20代の人たちにとって、相撲は日本の国技でありながら縁の無い遠い存在。そんな相撲を身近に感じれるような投稿がたくさんあるためか、フォロワー数は17万人を超えています

ニュースで見るお相撲さんは表情が硬く無口なイメージがありますが、日本相撲協会のアカウントではなんと、「現役力士が歌ってみた」という動画で美声を聴くことができます。

J-POPを歌うお相撲さんはこれまでもっていたイメージとは異なり、そのギャップからたくさんファンが増えたのではないでしょうか。

人が好感や愛着をもつ対象として、動物が挙げられます。動物×動画はとても相性が良くTikTokでも犬、猫をはじめペット動画は人気コンテンツとなっています。

長崎バイオパークNAGA BIOPARK

長崎県西海市にある長崎バイオパークのアカウントはフォロワー数なんと99万人以上もいる大人気アカウント

投稿の特徴としては、とにかく動物との距離が近いこと。動物の鳴き声や食事風景を近くで見ることができます。

緊急事態宣言中に思うように外出ができない状況で、動物好きのユーザーたちから人気を集めていて、カバがスイカを食べる動画にはなんと380万いいねがつきました。

これは動物園だからこそ撮影できる動画ですが、マスコットキャラクターがいると気になってついアカウントを見にいってしまう、という気持ちになりそうです。

TikTokで求められているもの

狙った面白さや計算し尽くされたコンテンツではなく、「自然体」「一生懸命」「不完全」といったものがTikTokでは求められている要素なのかもしれません。

実際に自分がどんな人に魅力を感じるかと考えてみても、やっぱり応援したくなるような人だと思います。

企業アカウントも同じように、「企業」であっても一つの「人格」として考えると分かりやすいかもしれません。

ビジネスっぽくなりすぎない、いくら良い部分だったとしても推し過ぎない、デジタルの世界だからこそ温かみを感じるアカウントが求められているのではないでしょうか。

ただ、企業アカウントなので関係ないことばかり投稿していては運用する意味がなくなってしまいます。そこにはバランスが必要です。

studio15では、これまで培ってきた実績をもとにしたアカウント運用のサポートを行っています。これからTikTok運用に力を入れていきたいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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